ストレートネックの治療は全身のバランスを整えることが必要
こんにちは、佐々木です。
肩こりでお悩みの方は聞いたことがあるかもしれませんが、『ストレートネック』ってご存知ですか?
人間の頭の重さは、体重の約10%前後と言われていて、この重い頭を首や肩だけで支えようとしているので、当然ながら大きな負担が掛かってしまいます。
その為、頚椎が前方に緩く湾曲することにより、頭の重心が前になるのを防止して、体全体でバランスをとっているのです。
このように本来は生理的前湾している頚椎が、様々な原因によって曲がりが消失し骨の配列が直線的になってしまう状態をストレートネックと言います。
発生する原因としては、パソコンやスマホを長時間使用するというのが考えられます。
パソコンやスマホを操作する際には、気が付かないうちに画面を覗き込むような前屈みの姿勢になることが多くて、首が前に出て背中が丸まってしまいます。
このような姿勢になってしまうことは、本来湾曲している首の形にそぐわないことから筋肉や骨に大きな負担になってしまいます。
そして、この姿勢が癖になってしまうと凝り固まった筋肉で、首の骨に少しずつ歪みが生じ始めて、やがて真っ直ぐな状態を招いてしまいます。
近年、パソコンやスマホの普及で症状に悩む方が増加傾向にあるので、この点を考えると現代病のひとつとも言えるのです。
同様に日頃から猫背の方も発症しやすいと考えられていて、一見すると背中がそれ程丸まって見えない肩巻き猫背と言われる姿勢も要因になります。
猫背や前屈み姿勢と言った悪い姿勢が主な原因なので、背筋がピンと伸びている人は発症しないと考えてしまいがちです。
しかし、社交ダンスやバレエダンサーなど背骨を真っ直ぐにすることで体の軸を築いている人は、背中の生理的湾曲が失われ、それに付随する形で首も真っ直ぐになってしまうことも多いのです。
ただ、全ての社交ダンスやバレエダンサーの方が症状に悩んでいるわけではなくて、全身の筋肉が整っているため症状が出ない人も少なくないのです。
その他、先天的に背骨の生理的湾曲が小さい方や臼蓋形成不全などの場合には、骨盤が前傾しやすいので首の前湾が失われてしまうことがあります。
また浮き指や外反母趾の方は、体重が足のかかとに片寄ってしまうため、体のバランスを保とうとして背骨や首の生理的湾曲が失われてしまうこともあるのです。
ストレートネックになると、肩こり・頭痛・頭が重い・めまい・吐き気・耳鳴り・食欲不振や胸やけ・肩こり・眼精疲労・首が痛いや動かない・上を向きにくい・腕の痺れや脱力感などの症状が起こります。
また、首が真っ直ぐになっても症状がでないことも珍しくないのです。
ただ注意したいのは、首の後ろを通っている自律神経にも大きな影響を与えてしまうために、自律神経失調症や鬱病の原因になる可能性があるということです。
人間関係や仕事などのストレスではなくて、首や肩の異常が原因で起こることも考えられると認識しておくことも大切です。
まずは病院を受診してしっかりと検査を受けることが大事で、治療は基本的に保存療法を行いますが、日常生活で支障が生じている場合には手術を行う可能性もあります。
また、首だけの治療では根本的な解決にならなくて、全身のバランスを整えることが必要なので、整体院や整骨院で治療もおすすめです。