坐骨神経痛を引き起こす代表的な疾患とは?
2017-09-28
こんにちは佐々木です。
今回は坐骨神経痛についてお話します。
腰痛を経験されたことがある方なら1度は耳にしたことがありますよね。
そもそも坐骨神経痛って何!?
お尻や下肢に痛みが起こる原因としては様々考えられますが、腰から膝まで伸びてさらに脛骨神経と総腓骨神経に分かれて、足先まで続いている坐骨神経に原因があって生じる痛みが坐骨神経痛です。
坐骨神経のどこで障害を受けるかによって、お尻・太もも・ふくらはぎ・脛・足と言った様々な部分に痛みが生じます。
その為、股関節や膝関節の痛みと勘違いされるケースもあります。
坐骨神経に障害を起こす代表的な疾患として、椎間板ヘルニアと腰部脊柱管狭窄症というのがあります。
ちなみに、若い方は腰椎椎間板ヘルニアが多くみられて、高齢になると腰部脊柱管狭窄症というケースが多いです。
腰椎椎間板ヘルニアは、腰椎の椎体の間にあってクッションの役割をする椎間板の繊維輪が何らかの原因で断裂し髄核が飛び出して、脊柱管の中の神経が圧迫されて痛みやしびれが起こる疾患です。
腰痛やお尻から脚にかけての神経痛が発生しますし、ふくらはぎにしびれが発生したり下肢に力が入りにくくなったりする場合もあります。
場合によっては排尿や排便の障害を起こすこともあるのです。
腰部脊柱管狭窄症は、腰部脊柱管が加齢により椎骨が変形したり、椎間板が変形したりすることにより狭くなって神経を圧迫して症状を起こします。
安静時は痛みをあまり感じませんが、歩き出すとお尻から太もも・足の先にかけて痛みやしびれが起こるケースが多いです。
その為、長い距離を歩けなくなったり、しばらく休憩するとまた歩けたりを繰り返す間歇性跛行が見られます。
その他、下肢の筋力低下や知覚障害・膀胱直腸障害などが起こる場合もあります。
坐骨神経痛と診断された時にはまず保存療法が行われて、それと共に腰椎椎間板ヘルニアや腰部脊柱管狭窄症など原因疾患に応じた治療も行います。
保存療法としては、薬物療法・ブロック療法・理学療法などがあります。
薬物療法では、非ステロイド性抗炎症薬によって痛みを撮りますが、副作用として胃腸障害がみられることがあるので、医師の指導の下用法・用量を守ることが大事です。
また、アセトアミノフェンや経口プロスタグランジンEという薬が用いられることもあります。
ブロック療法は痛みの強い患者に対して用いられる治療で、局所麻酔によって痛みが神経に伝わるのをブロックして痛みを和らげます。
理学療法は、リハビリテーションの医師や理学療法士などの指導により、運動や電気・熱などの物理的手段でリハビリを行う治療です。
坐骨神経痛に対しては、牽引療法・装具療法・温熱療法・運動療法など、様々な治療法を組み合わせて実施されます。
このような保存療法を実施しても効果がみられなくて、痛みやしびれなどにより仕事や日常生活に支障を起こす場合に手術による治療を選択することになります。
腰椎椎間板ヘルニアが原因の場合は、悪くなった椎間板を切除する手術を行います。
また腰部脊柱管狭窄症の場合は、椎骨の一部を切除することで神経の圧迫を解消して痛みを取り除く神経除圧術と言った手術が行われるのです。
しかしながら以上の症状を訴えている患者さんの中にはヘルニアや狭窄症がない方もいるのです…
気になる方は一度ご相談ください。