40肩50肩の急性期と慢性期の症状と対処
2017-10-15
こんにちは、佐々木です。
今回は意外と知られていない四十肩、五十肩についてのお話です。
加齢による筋肉や関節の変性と血液循環の悪化が原因として考えられ、それにより肩周辺の炎症が起こって腫れや痛みが生じるのが40肩50肩です。
肩がこわばったようになって肩や腕を動かすと激痛を感じますし、炎症で痛みが慢性化すると肩の可動範囲が狭まくなる特徴があります。
ちなみに40肩50肩という呼び方は俗称で、医学的な正式名称は肩関節周辺炎です。
肩に起こる痛みなので肩こりと考える方もいますが、肩こりは筋肉疲労によって起こるもので、関節が炎症を起こすことで症状が起こるのと大きく違いがあるのです。
また肩こりは筋肉痛の一種で、姿勢の悪さや緊張などが原因で起こるもので、だるさを伴う痛みや肩の張りが主な症状です。
このように発症するメカニズムが異なりますし、必要な対策も違って来るものなので、自分の肩の痛みがどちらの症状をしっかりと見極めることも大切です。
40肩50肩は、症状の変化で急性期と慢性期にわけられて、それぞれで症状に違いがありますし必要な対策も異なります。
腕を動かした時などに突然激しい痛みを感じて発症するのが一般的で、急性期はその肩と腕の痛みが強い時期で、それと共に炎症が酷い時期です。
その為、特に動かさなくても痛むことがあって、痛みに悩まされる時期と言えます。
痛みは二の腕や手の先にまで伝わることがありますし、しびれを伴いこともあって、夜寝ている時に痛みが激しくなる夜間痛が特徴でとしてあります。
ただ、このような激しい痛みは数日で治まりますが、急性期は増悪期でもあるので適切な処置をしないと痛みが続いてしまう可能性があります。
この急性期で大事なことは安静にすることで、無理をして肩を動かすと症状が悪化するので、重い物を持つこともできることなら控えるべきです。
炎症によって痛みが起こっているので、保冷剤や氷を包んだタオルなどを使用して患部を冷やすと効果的です。
ただし、冷やしても効果がみられない場合には、温めてみるのもひとつの方法で、どちらか効果がみられる対処をすると良いです。
こうした急性期の鋭い痛みは、徐々に鈍い痛みに変わって1~2ヶ月程度経過すると慢性期に入ります。
慢性期になると痛みはだいぶ治まって、安静にしていると痛みを感じなくなるようになります。
しかし油断は禁物で、無理に動かしたり急に動いたりすると激しい痛みを再発する可能性があるので注意が必要です。
また慢性期では、急性期の影響で筋肉は収縮して硬くなっていて、それにより関節を動かせる範囲が狭まり、腕を動かしにくくなって腕が上がらないと感じます。
それから腕を上げる動きや後ろに回す動作ができなくなる肩関節拘縮により、着替えや洗髪がうまくできないなど日常生活にも支障をきたすようになります。
慢性期に入ったら肩に負担となることや痛みを感じるような動きは禁物ですが、できる範囲で肩の関節を適度に動かすように心がけることも必要です。
そうすることで肩関節拘縮が改善して少しずつ腕を動かせるようになってきますし症状も良くなります。
ただ慢性期は半年から1年ほど続くことが多いので、根気よく運動療法などを続けて行くことが大事です。